公開日:2022年07月15日
エアコンの節約術をよく聞かれます。
テレビやネットでよく聞く節約術!その中には誤解しやすいものや古い情報もあります。
「エアコンの設定温度は28℃がよい」、「つけっぱなしの方が節電できる」など
よく聞く節約術は本当に正しいのでしょうか。。
エアコンの温度設定28度は正しい?
「エアコンの設定温度は28℃がよい」とよく聞きますが。実際は!
快適な室温は何度がよいの?
健康と環境のため、室温は25~28℃、外気との温度差は7℃以内に保つことが推奨されています。体の健康を考える上ではこちらを目安にして設定するのがよいでしょう。
設定温度を1℃上げると、消費電力は約10%減ると言われています。
しかし節約のためにと設定温度を上げ、室温の高い部屋で過ごすと、熱中症などを発症する危険性になります。
反対に、部屋を冷やし過ぎても、身体の疲労感、倦怠感、悪寒、頭痛、腹痛など、いわゆる冷房病の症状が生じて体調を崩すことにもなります。
エアコンの設定温度と室温は違う!
注意点として、エアコンの設定温度を28℃にしても、“室温”が28℃になるとは限らないんです。気温、湿度、日当たりなどの立地条件等によって、設定温度と室温には誤差が生じます。
節電するには、室温計で部屋の快適な温度を知ることです。
快適な温度が分かれば、その室温になるようにエアコンの温度を変えるのをおすすめします。
よく聞くつけっぱなしの方が節電できる?
エアコンが最も消費電力を使うのは、冷房のスイッチを付けて設定温度に室温を下げるまでの間です。したがって、一度電源ONにした後は、そのままつけっぱなしにした方が節電に繋がりやすいです。
逆に、「部屋が涼しくなったので一旦エアコンを止めよう」、「ちょっと外出するのでエアコンを止めよう」のような配慮は、電気代を余計に増やす原因になりかねません。
短時間の外出であればつけっぱなし方が良いが、長時間はNG!
空調メーカー「ダイキン」の実験によると、日中は35分まで、夜は18分までの外出であれば、エアコンを切るよりも、つけっぱなしにした方が節約になるという結果も出ています。
逆にいえば、日中35分以上の外出、夜間18分以上の外出の場合のつけっぱなしはNGです。電気代が余計に掛かってしまいもったいないんです。
こちらも聞かれる「除湿の方が節電できるの?」
除湿(ドライ)の方が節電になるイメージがありますが、実際のところは?
「ウェザーニュース」から、各運転モードにおける1時間あたりの電気代について次のような比較結果が出されています。
冷房・・・11.0円/h
弱冷房除湿(一般的な除湿)・・・4.1円/h
再熱除湿(空気を暖め直した上で除湿する機能)・・・14.9円/h
この結果では、一般的に除湿とよばれる「弱冷房除湿」の電気代が最も安いことになります。
エアコンの自動運転モードは電気代が高くなる??
エアコンの「自動運転モード」はお任せで快適な室温で、電気代を安くできることが多いです。
電気代は、部屋の冷やし方によっても変わります。たとえば高温になった暑い部屋の場合、微風で少しずつ冷やすと効率が悪く、時間も電気代も余計に掛かることがあります。
自動運転モードでは、設定温度に到達するまでは最大運転を行い、到達後は弱運転や送風運転で効率よく部屋を冷やしてくれます。
自動運転モードは、エアコンが最も効率よい方法で部屋を冷やそうとするため、節電につなげやすくなります。昨今のエアコンは風量の調整具合も優秀ですので、自動運転モードを積極的に使うのがやっぱろおすすめになります。
エアコンをつけていれば換気扇は使わない方がいい?
エアコンには、知っていると思いますが換気機能がありません(ダイキンなど換気機能付きのモデルも一部あり)。部屋の空気を取り入れ、冷やして、また部屋に戻すを繰り返しているだけであり、換気は行っていません。したがって空気の入れ替えをしたいのであれば、換気扇も回す必要があります。
換気扇を回すと、部屋の空気の流れが改善し、冷房の効率がアップするメリットもあります。
同時にデメリットもあり、せっかく冷やした空気が換気扇を通して室外に逃げてしまいます。またわずかではありますが、換気扇を回すのにも電気代が掛かってしまいます。
換気扇は部屋の冷えた空気を外に出してしまうので扇風機やサーキュレーターの方がおすすめです。